1-2-5 子音「k」と「g」
この二つは、日本語のカ行とガ行の子音に相当する。ただし、硬子音なので表記は「キ=ky」「ギ=gy」となる。母音がつかない子音だけの場合は、「ク」「グ」と表記して読んでおけばいいが、区別のために「ku」「gu」は、母音を響かせて強めに、「k」「g」は逆に弱めに、もしくは軽く発音するように意識すると、書くときの間違いも減る。一体に日本人の母音「u」の発音は弱く、「ク」は「ku」なのか「k」なのか判別しづらいこともあるらしい。これは、他のウ段で音写する子音にも当てはまることだが、特に「ク」と「ス」の発音で文句を言われることが多い。
有声子音の「g」が無声化するのは、多くは外来語の語末である。「training」や「meeting」などの英語の「-ing」形起源の言葉は、チェコ語にも取り入れられていて、日本語では「トレーニング」「ミーティング」と語末が濁音になるのに対して、チェコ語では「トレーニンク」「ミーティンク」と無声子音、つまり清音で発音される。気をつけなければいけないのは、格変化で語尾に母音が附された場合には、表記の通り有声音になる点である。ただし、ここで上げた二つの言葉には、「trénink」「mítink」というチェコ語の発音に合わせた表記もあるので、こちらを使えば、有声子音の無声化は無視することができる。また、ドイツ語起源の名字「König」は、ドイツ人の場合には「ケーニッヒ」と音写されるが、チェコ人の場合には「ケーニック」もしくは「ケーニク」と発音するので、ドイツ語ができる人は注意したほうがいい。
無声子音「k」の有声化は、疑問詞「kde(グデ)」「kdy(グディ)」「kdo(グド)」などが学習の最初の頃から繰り返し登場するので、これらの言葉の発音に関しては身につきやすいのだが、逆に一般的な発音のルールとして認識しづらいという面もある。疑問なのは、この有声化が連語の場合にも適用されるのかで、「jak dlouho」は「ヤク・ドロウホ」なのか、「ヤグドロウホ」なのか悩むところである。チェコ人の発音を耳で聞く限りでは、どちらの発音も使われているようであるが、自分の耳に自信がないので、正しいかどうかはわからない。
この二つは、「i」「ě」と組み合わされることはないが、名詞の格変化で、語尾に「i」「ě」をつける場合には、子音が変わって、それぞれ「ci」「ce」、「zi」「ze」になる。このことを覚えておくと、名詞の格変化が覚えやすくなる。
- ka=カ ky=キ ku=ク ke=ケ ko=コ
- k=ク/グ(有声子音の前で有声化する)
- ga=ガ gy=ギ gu=グ ge=ゲ go=ゴ
- g=グ/ク(語末と無声子音の前で無声化)
- ×kě /gě
- ki/giは外来語においてのみ使われる。
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